風神雷神図屏風



俵屋宗達の「風神雷神図屏風」の紹介をします。



俵屋宗達の「風神雷神図屏風」は、日本の桃山時代を代表する屏風絵の一つで、風神と雷神という二柱の神々が金地の屏風の左右に配置されています。
この作品の詳しい描写、構図、色彩について、視覚障碍者の方でもイメージしやすいように説明します。

全体の構成

「風神雷神図屏風」は左右二つの六曲一双(6枚の板で1対)の屏風から成り、全体が一つの風景を描き出しています。
それぞれの神が雲に乗りながら躍動感のある姿勢で描かれています。
背景は金箔で覆われており、画面全体がきらびやかで神秘的な雰囲気を醸し出しています。
1. 風神(左側の屏風) 。
左側の屏風には「風神」が描かれています。
風神は細長い体に緑の肌を持つ神で、口を開けた笑みを浮かべています。
頭に巻いた冠や腰に巻いた布のような装束が風になびいています。
背後には巨大な袋(風袋)があり、これは風を操るための道具です。
この袋が広がり、強い風を表現しています。
2. 雷神(右側の屏風) 。
右側の屏風には「雷神」が描かれています。
雷神はがっしりとした体格で、赤い肌を持っています。
頭には角のような装飾があり、力強い表情をしています。
雷神の背後には輪状に配置された太鼓があり、それぞれの太鼓には雷を表す雲模様が描かれています。
太鼓を打つ姿で、雷鳴を表現しています。

色彩の特徴

背景:全体は金箔を用いた金地仕上げで、神々の姿が立体的に浮き上がるように描かれています。
風神には緑色が主に使われ、彼の装束や肌の色に緑系統の濃淡が見られます。
雷神には赤色が主に使われ、肌や装飾の赤いトーンが雷のエネルギーや熱を象徴しています。
雲には墨の濃淡や白色が使われており、柔らかく渦巻くような形状が特徴的です。
金地に映える緑と赤、白のコントラストが、全体のバランスを取り、神々の超越的な存在感を強調しています。

動きの表現

風神の動きは風袋が膨らみ、風を放出する様子から表現されています。
彼の体のひねりや衣服の流れが、風の流れを感じさせます。
雷神の動きは太鼓を叩く躍動感あるポーズや、彼の筋肉の張り具合で力強さを表現しています。
雲は両者の周りを取り囲むようにして描かれており、神々が空中に浮かび上がっている様子を際立たせています。

雰囲気と意図

この作品は、風と雷という自然現象を擬人化した神々を描くことで、自然の力を畏敬する日本古来の信仰を表現しています。
画面全体が静と動の対比によってダイナミックなエネルギーを放っており、見る人に神聖な力を感じさせます。
視覚障碍者の方にも、この説明を通じて、日本美術の奥深さと自然信仰の美を感じていただければと思います。
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